「好奇心駆動型」教育を機能させる方法とは
子供は、好奇心の塊です。
刺激に対して純粋に「なんで」「どうして」と反応します。
子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力
- 作者: イアン・レズリー,須川綾子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/04/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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その好奇心を駆動にして、教育を進めよう、という方針は、
1760年代から言われていました。
しかし、その理想的な教育の多くは失敗したようです。
結局上手く行った(とされている)のは、モンテッソーリ教育など、
限られたもののようです。
好奇心駆動型教育の問題点
なぜ失敗したのでしょうか。
私の考えとしては、「自主性に任せすぎた」「コンテンツ不足」の 2 つかと思います。
- 「自主性に任せすぎた」
- 「コンテンツ不足」
自主性に任せすぎた
彼らの理想としては、
大人は一切の指導をしない。子供の自主性と好奇心が子供を育む
というような理想だったようです。
しかし、算数や理科等専門的な分野への興味関心が伸びなかったようです。
彼らとしては、「それも子供の選択であり、必要になったタイミングで学ぶだろう」
という考えだったのでしょう。
この状態は、各時代のニーズにはマッチしなかったようで、失敗が多かったようです。
コンテンツ不足
好奇心の中で重要な要素に、「わかりそうでわからない」
という絶妙なバランスが必要です。
しかし、その絶妙なコンテンツの提供は、かなり属人的になってしまいがちです。
このマッチがない場合、この教育は失敗する可能性が高くなると思います。
(教育で人手が必要になる部分は、このあたりにあるのかもしれません。)
好奇心駆動教育の解決策
好奇心駆動教育を成功させる方法は、以下の 2 つだと思います。
- コーチとしての教師の介在
- Youtube でのコンテンツの充実
コーチとしての教師の介在
好奇心は新しい情報から来る刺激によって無知を自覚させられた時に生まれる p81
本曰く、「これは知ってるけど、これは知らない」というバランスが好奇心を呼び起こします。
例:
1 + 1 は わかるが、おそらく3 + 4 はわからない、という子供がいるとします。
この子供に、「じゃあ 1 + 2 はどうなる?」「3 + 4 は?」 という質問を投げかけてあげることが、好奇心を育むためにとても重要だと思います。
ドラマの予告編もそのようなものだと思います。
ドラマの予告編を見ると、次また見たくなるでしょ?
教師の役割としては、その予告編をいかに面白そうに作れるか、という部分
が重要なのではないか、と感じております。
そのように、教師がある程度リード(コーチ)しながら
教育を進めるのがいいのではないでしょうか。
Youtube でのコンテンツの充実
自分の知りたいことが、すぐそばにあり、すぐ理解できそう
というのが、好奇心には重要です。
(物理に興味がない人が、「相対性理論」に対して好奇心はわかないと思います。)
ちょっとだけ教える、というコンテンツがどんどん増えていくことが、
今後とても重要になっていくのではないでしょうか。
やってるところ
Udemy や Coursera は、コンテンツを豊富に含み、なおかつ無料で提供しています。
日本語のコンテンツが少ないのが悲しいですが、今後大量に出てくるでしょう。
日本でもプログラミング教室や塾など、多くの挑戦者がいるかと思います。
是非、その教育が機能出来るように頑張ってほしいです。
次回は 「共感的好奇心」についても書いてみようかと思います。